担当者が知っておきたい介護記録アプリの選び方 5つのポイント

「業務用アプリは選び方が難しい、どのような基準で選べばいいですか」という相談をいただくことがあります。確かに、普段私たちがスマートフォンなどで使用しているアプリに比べ、業務用アプリは検討項目が多いのも確かです。仕事に必要なアプリである以上、早急に必要事項を検討し導入の判断をしなければなりませんが、何をどのように検討すればいいのでしょうか。

弊社はこれまでに、介護記録アプリみんなのKAIGO以外にも多数の業務用ソフト・アプリを開発し、たくさんのお客様に導入いただいております。数多くの導入打ち合わせをしてきた経験から、担当者が悩む共通した幾つかのポイントがあることに気がつきました。どのようなポイントを押さえた上で介護記録アプリを選ぶべきか、お伝えさせていただきます。

 

1、導入目的を明確にする

ご相談を受けた場合、まず私たちは以下のような質問をさせていただきます。

「そもそも、なぜソフトの導入が必要なのか?」

「何をするために、導入するのか?」

これにより、導入目的を明確にしていただきます。

目的と手段

業務用アプリという”手段”を使って、”目的”を達成する、これが正しい流れだと思います。まずは、目的を確認しましょう。介護記録アプリであれば、以下のような目的をお持ちのお客様が多いです。

  • 外国人スタッフの雇用を考えている。多言語に対応したアプリを導入して外国人スタッフのサポート体制を整えたい。
  • スタッフから記録業務の効率化をして欲しいと要望が出ているので、介護記録アプリの導入で記録時間を短縮したい。
  • パソコンだけでなく、スマートフォン、タブレットで記録を取れるようにしたいので、モバイル機器に対応した介護記録アプリが欲しい。

このように、介護記録アプリを導入する目的が必ずあります。施設にとっての導入する理由、目的をまずは明確にしましょう。

「手段の目的化」に気をつけましょう

ここで気をつけなければならないのは、目的は常に確認しなければならないということです。

目的を忘れてしまうと、必要なアプリを選べなくなってしまいます。いつの間にか「とにかく安いアプリがいい」「シンプルなアプリがよかったけど、せっかくなら多機能でなんでもできるアプリにしたい」など、当初の目的とは違う理由でアプリを選別するようになってしまいます。いわゆる「目的と手段の入れ替わり」です。

手段の目的化は誰にでも起こります。最も大切なことは「なんのために介護記録アプリを導入するか」です。常に「なぜ?」「なんのために?」と問いかけ続けることを忘れないようにしましょう。

 

2、導入目的に沿って機能をチェックする

導入する目的が明確になったら、目的に沿った機能があるかどうかをチェックしていきます。例えば、以下のような感じです。

目的 必要(と思われる)機能
外国人材活用のため 多言語機能・翻訳機能
記録業務効率化のため シンプルな操作性・モバイル対応
予防、データ予測などAIを活用するため AI機能・データ解析機能

 

必ず、目的から考えて機能をチェックしてください。世の中にはたくさんの業務用アプリ・ソフトが存在します。介護記録アプリも同様です。すべてを比較検討することはスピードが求められるビジネスの現場では非効率なので、目的に照らし合わせ候補アプリの絞り込みを行いましょう。

これだけで、候補の介護記録アプリを2-3個に絞り込める場合もあります。

 

3、費用対効果を見極める

ここでいう費用対効果とは「投資」と「浪費」を区別することです。

投資:投入したもの(お金、時間、人員など)により、それを上回るリターンが得られる(目的が達成される)、またはその可能性があるもの。

浪費:得たい結果が定まっていない状態で、資源を消費すること。

このように定義してみます。具体例として、弊社お客様の成功例を紹介します。

 

商品:イベント関連システム

オーダー概要:毎年開催されるフォーラムで、参加申し込み方法がFAX、電話、メールしかなかった。これでは非効率だしミスも多く、参加者の利便性も低い。以下の目的のため、新たに管理システムを構築したい。

目的1:オンライン申し込みを可能にし、参加者の利便性向上を図る。それにより参加者数増加も達成する。

目的2:受付、事務スタッフの負担軽減。イベント直前〜当日のアルバイトスタッフ最小化による費用削減。

結果:参加者の満足度向上、参加者数増加、スタッフ業務負担の軽減、人件費削減

 

当初の目的にフォーカスし続けたことで、目的を達成することができました。

「かかった費用、時間、労力を上回る結果を残せたので、システムを導入してよかった」とのお言葉をいただきました。

 

4、無料体験版でテストする

百聞は一見にしかず、です。弊社の経験上、どれだけ打ち合わせを重ねても、導入後にギャップが出ることが普通です。致命的なバグがあるなどは論外だとして、例えば以下のようなことが起こり得ます。

  1. 打ち合わせ時に使用したPCでは表示に問題なかったが、導入後、施設所有のipadで表示したら画面が見切れていた。
  2. 帳票のプリントアウトは無線で行おうと考えていたが、施設のパソコンが対応していなかったのでUSBで接続し行っている。
  3. 導入担当者はITに詳しいので操作が簡単だと思ったが、導入後、高齢の介護スタッフが使用すると「複雑すぎる」と言われ、現場で使いこなせなかった。
  4. 業務フローの中に無理なく取り入れられると思って導入したが、実際運用してみるとうまくいかず、かえって記録の手間が増えた。

当然、上記のようなことが起こらないよう、打ち合わせの際にシステム会社、施設スタッフともに確認しながら進めているはずですが、実際の製品を業務で使うまで分からないことはどうしてもあります。1、2、のような場合、弊社含めすべてのシステム会社は迅速に対応し、不具合を修正します。しかし、3、4、など、そもそもの設計を変えなければならない、施設のオペレーションを変えなければならないなどの場合、大きなロスが生まれます。

業務で使用する介護記録アプリは高額なことが多く、また不具合があった場合でも他社製品に切り替えることは簡単ではありません。

導入後に後悔しないためにも、出来る限り、事前にテストすることをおすすめします。

 

5、素早く決める

情報は集めれば集めるほど、選択肢は増えれば増えるほど、決断することが難しくなります。いわゆる情報コレクター状態になってしまいます。

集めすぎの心理状態

情報を集めることが主目的になってしまい、本来は判断するという”目的”のために情報を集めていたのに、いつの間にか情報を集めることが目的になってしまいます。

この段階でよくあるのが「もっといいアプリがあるのではないか?」と考えてしまうことです。確かに、1年後に理想のアプリに出会う確率は0ではないでしょう。しかし、「なぜアプリを導入しようと思ったのか」という当初の目的に立ち帰り、手段としてのアプリを導入し実際の業務の中で工夫して運用して行く方が、お客様の満足度が高い気がします。

導入しないという選択肢

同時に、「今回はどのアプリも導入しない」という選択肢も考えなくてはなりません。介護記録アプリを導入するという手段で、当初の目的が達成できないのであれば、早急に他の手段を探す必要があるからです。その場合忘れてはならないのは、「まだ目的は達成されていない」ということです。アプリ選定に時間、労力を費やしたことで、次のアクションを忘れてしまうことが多々あります。必ず、次の手段を考えましょう。

 

 

ここまでお伝えしてきたポイントを確認し、テストも行ったら、十分な検討ができていると考えて問題ないはずです。

あとは候補の中から介護記録アプリを選び、実際に導入して使用するだけです。

 

まとめ

業務ソフトの選び方には押さえておくべきポイントがあります。介護記録アプリでも同じです。再度、担当者がしっかり押さえておくポイントを以下にまとめます。

□導入目的を明確にする

□導入目的に沿って機能をチェックする

□費用対効果を見極める

□無料体験版でテストする

□素早く決める

あなたの施設にぴったりの介護記録アプリを導入する参考になれば幸いです。